みんなの肺NTM症ストーリー Profile 03 「やれることはやってみよう」という気持ちで新しい治療に挑戦しました みんなの肺NTM症ストーリー Profile 03 「やれることはやってみよう」という気持ちで新しい治療に挑戦しました

検診のCT検査で肺に影がみつかりました

約7年まえ、検診のCT検査で肺に影がみつかりました。呼吸器専門の病院を受診したところ、「肺MAC症が疑われる」と、説明を受けたのです。
そのときは影が小さく症状も特になかったので、1年に1回通院をしながら様子をみていくことになりました。

普通に生活を続けるものの心配な気持ちがありました

普通に生活を続けるものの心配な気持ちがありましたイメージイラスト 普通に生活を続けるものの心配な気持ちがありましたイメージイラスト

しばらくの間は、普通に生活を続けていましたが、一方で母が肺MAC症で治療を受けており、病気の名前や経過についてなんとなく知ってはいたので、心配な気持ちがありました。
3年ほどまえから朝目が覚めたときに、痰がのどに張りついたように感じることがありました。徐々に気になってきたので受診したところ、肺MAC症と診断されました。

思い切って自分から新しい治療法を相談しました

思い切って自分から新しい治療法を相談しましたイメージイラスト 思い切って自分から新しい治療法を相談しましたイメージイラスト

最初は3種類の飲み薬で治療をはじめましたが、1年ほど続けても菌がなかなか消えませんでした。
それで病気のことや、何かほかに治療法がないかインターネットでいろいろ調べていたら、ちょうど新しい吸入薬による治療法が日本でも使えるようになった、という記事をみつけたのです。この治療をしたからといって必ず完治するものではないとありましたが、当時は「もう後がない」という気持ちだったので、自分から新しい治療法について主治医の先生に相談しました。
先生は、やさしいお人柄でこれまでもこちらの話をよく聞いてくださっていたので、話しやすかった面もあります。

通院先での初めてのケースとして新しい吸入薬の治療をはじめました

先生は新しい治療法をご存じでしたが、病院ではまだ誰にも行っていないとのことでした。でも肺MAC症の専門外来があり、この地域では呼吸器領域でよく知られた病院であることや、先生がお若いということもあってか、「Cさんはこの治療法の基準に該当するからやってみましょう」とすぐに応じてくださいました。
先生と看護師さんが積極的に導入に向けた準備を進めてくださって、数週間後に治療をはじめられたのはありがたかったです。

吸入の操作や手順はすぐに覚えることができました

導入は入院して行いました。初日は看護師さんの指導のもと薬剤師さんもいらっしゃって一緒に操作をしましたが、翌日からは自分でパンフレットをみながら順番に覚えていった感じです。
最初に吸入器をみたときは毎日の消毒の手間など面倒そうに感じたものの、実際の操作はまったく大変ではありませんでした。操作にもすぐに慣れたので、予定より早く退院できました。
その後は通院時に看護師さんから器具の交換ができているか声をかけていただきつつ、吸入を続けています。器具のメンテナンスは、洗い物をする感覚で無理なく対応できていますし、不具合が起きたときのための専用のコールセンターがあるのも心強いですね。

いまは無理をしない生活を送っています

いまは無理をしない生活を送っていますイメージイラスト いまは無理をしない生活を送っていますイメージイラスト

導入から約2年間が過ぎましたが、一度も中断することなく続けられています。
いまは家での生活を中心に、あまり無理をしないよう心がけて過ごしています。
日々の楽しみというと食べることなのですが、この病気は痩せている方に多いので痩せないように一生懸命食べていたら少し太ってしまいました。いまは太りすぎて別の病気にならないように気をつけて生活しています。