検診で咳を指摘されるまで意識していませんでした
受診のきっかけは約20年まえの検診でした。検診で行ったかかりつけの病院でひどい咳が出ているのを先生から指摘されたのです。
いま思えばもっとまえから咳は出ていたのでしょうが、生活で困ることなどがなかったので、わたし自身も家族もとくに意識していませんでした。
検診先の先生に咳の状態とたまに血痰が出ることを伝えたところ、近医を紹介していただき、受診することになりました。
病気がわかるまでに時間がかかりました
紹介していただいた病院では「呼吸器の病気」としかわかりませんでした。ほかの病院もいくつか受診しましたが、しばらくは病名がはっきりせず、治療といっても咳止めをもらうくらいだったと思います。
その後たまたま大学病院からいらしていた呼吸器専門の先生に診ていただく機会があり、ようやく非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう)と診断されました。
検診で指摘されてから、5年ほど経っていたように思います。
治療をはじめた頃はまだまだ元気でした
診断後は飲み薬による治療をはじめました。ただ、当時は主人の母の面倒もみれていましたし、咳が出ることはありましたが、趣味のテニスやバドミントンをするほど元気だったので、薬の種類も少しで本格的な治療という感じではありませんでした。
そうこうしているうちに担当の先生が別の病院に異動されることになったため、いまの病院を紹介いただきました。
治療をしても徐々に症状が悪くなっていきました
しばらくして、いまの先生に診ていただくようになってから、本格的に飲み薬の治療をはじめました。その頃になると、だんだんと症状につらさを感じることが増えていきました。とくに咳をしたときの血痰や喀血が多くなってきて、主人も心配していました。ノートに日々の症状などを記録していましたが、吸入治療導入まえは喀血が1週間毎日続くこともあり、ノートを見返したときに頻度の多さに驚きました。先生にいろいろと相談をしていくなかで、「次の治療を検討しましょう」ということになり吸入治療を紹介されました。
自信をもって吸入の治療を続けています
吸入薬は以前にも違うタイプのものを使ったことがあったので、新しい治療は「そういうものなんだろう」という感じで、あまり抵抗はありませんでした。主人と一緒に話を聞いたというのも大きかったです。主人という強力なサポーターのおかげで、副作用などのいろいろな疑問点を確認できましたし、悩まずに吸入治療を受け入れることができたと思います。信頼する先生が勧める治療ということも、前向きに取り組めた理由のひとつかもしれません。
導入のときは外来で看護師さんに指導していただいたのですが、非常にわかりやすかったですね。その後も気になること、迷うことがあれば、すぐに専用のコールセンターに電話して対応いただけたので、とても助かりました。こういったサービスを活用することも治療を続けるモチベーションにつながっていると思います。
この治療をはじめて2年以上経ちますが、自分でも最初に比べて手際がよくなったと感じており、自信をもって治療を続けています。
周囲のサポートをありがたく感じています
この病気になって、以前より出かけることが減ったかもしれません。
それでも、吸入治療を導入後、喀血が落ち着いたことはうれしく思っています。いまは無理のない範囲でヨガに通うのが楽しみのひとつです。ヨガの先生も理解があって、「きついときは横になっていていいですよ」などと声をかけてくださいます。
また、主人が吸入器の道具一式を保管できるちょうどよい収納ラックを買ってくれたり、一緒に病院に来てくれたりと、治療を応援しつつも変に気をつかうことなく接してくれているのもありがたく感じています。
同じ治療を受けている方との交流が励みになっています
体調が気になるときもありますが、病院に行くと先生や看護師さんと笑顔で話すことができるので、不安なときはとても元気がもらえます。10年以上診ていただいている気心の知れた先生なので、いまや病院に行っているという感じではないですね。
しかも病院で偶然、同じ吸入の治療を受けている方と知り合ったのです。食事に行ったり、SNSで連絡しあったりしていますが、病気や治療についていろいろとお話しできるので、お互い励みになっています。